手と腕と肘のお悩み
手と腕と肘のお悩み

手・腕・肘の痛みでお困りの方、吹田市の整形外科おおつかクリニックへご相談ください。当院では、患者様お一人おひとりの症状に合わせた治療を行い、健康な日常生活への復帰をサポートいたします。
このような症状でお困りでしたら、江坂の整形外科おおつかクリニックへお気軽にご相談ください。
肘関節を形成している骨(上腕骨、尺骨、橈骨)の先端は、関節軟骨に覆われており、骨にかかる衝撃を緩和しています。変形性肘関節症は、この関節軟骨がすり減り、壊れることで肘関節が変形していく疾患です。初期は運動や作業など、肘に負荷がかかったときにだけ痛みを感じますが、進行すると着替えや食事などの動作でも痛みを感じるようになります。変形が高度になると、安静時にも痛むようになります。骨と骨がぶつかり合うことで骨のトゲ(骨棘:こつきょく)ができ、肘の屈伸の動きが制限され日常生活動作に支障がでたり、動かそうとすると激痛が走ったりすることもあります。また、肘内側を走行する尺骨神経が圧迫され、小指や環指(薬指)にしびれを感じたり、握力が低下したりする肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)を起こすこともあります。
肉体労働での肘関節の使いすぎによる発症や、野球やテニスなどで肘関節を痛め、のちに50~60歳代になって発症するケースもあります。骨折の治療後に変形することもあります。
急性期の治療は、肘をできるだけ動かさずに安静を保ちます。消炎鎮痛剤の投与や患部を温める温熱療法などの保存的治療が基本となります。保存的治療を行うなかで、痛みの持続や骨の変形が認められ、日常生活に支障を来す場合は、手術治療が検討されます。
上腕骨外側上顆炎は、「テニス肘」とも呼ばれています。肘から前腕には、手首を動かしたり、指を曲げたりする筋肉が重なるように存在し、その中の一つに短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)という筋肉があります。テニスなどで同じ動作(主にバックハンドストローク)を何度も繰り返し、過度な負担がかかることにより、この筋肉に亀裂や炎症が生じて痛みが起こると考えられています。また、日常生活の中で毎日包丁を握るといった握る動作の繰り返しや、パソコンやスマホの操作のしすぎで発症することもあります。
安静時には痛みは少なく、「タオルを絞る」、「ドアノブを回す」といった手首を曲げたりひねったりする動作で、肘や前腕に痛みを感じます。
治療では、肘だけでなく手指や手関節部も安静にします。消炎鎮痛剤の投与と装具療法(テニス肘用バンドなど)を併用する保存的療法が基本です。
保存的療法により改善が見られない場合は、手術治療が検討されます。
野球肘とは、投球動作の繰り返しによって起こる肘の内側障害で、肘関節を保護している軟骨や靭帯、筋肉、腱などが損傷する病態の総称です。
医学的名称は上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)といいます。
肘への負荷が過剰になることが原因で、痛みの部位によって内側型、外側型、後方型に分類されます。内側型は、肘の内側に過剰な負荷がかかり、靭帯の牽引力によって腱や軟骨が損傷します。代表的な病態には内側側副靱帯損傷(ないそくそくふくじんたいそんしょう)、内側上顆裂離骨折(ないそくじょうかれつりこっせつ)があります。
外側型は、肘の外側にある骨や軟骨が剥がれたり傷んだりすることで炎症や骨折が生じます。代表的な病態には離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)があります。
後方型は、上腕骨後方にある凹んだ部分(肘頭窩:ちゅうとうか)にストレスがかかることで、疲労骨折や骨棘(こつきょく)形成が起こります。代表的な病態には肘頭部疲労骨折(ちゅうとうぶひろうこっせつ)があります。
治療では、投球を一時休止して安静に努めます。痛みが治まってきたら医師の指示のもと、競技への復帰と再発予防の観点からリハビリテーションを行います。
肘部管症候群は肘の内側の神経(尺骨神経)の障害で生じます。尺骨神経が慢性的に圧迫されたり、引っ張られたりすることで発症します。
原因としては、神経を固定している靭帯やガングリオンといったできものによる圧迫、加齢による骨の変形や圧迫、肘の骨折による変形、野球などのスポーツなどがあります。
まれに子供の時に肘を骨折しその変形が残ってしまい(外反肘変形)、それが尺骨神経の引っ張りを引き起こすこともあります。初期は小指と薬指の半分の痺れ感が出現します。進行期になると手の筋肉が痩せてきます。特に小指の付け根の筋肉(小指球)の痩せや、母指と人差し指の間の水かきの筋肉の痩せが目立ちます。さらに小指と薬指のかぎ爪変形という指が折れ曲がってくる変形が生じます。小指と薬指半分のしびれと感覚低下があり、筋肉の痩せがあれば、肘部管症候群を疑います。肘の内側をたたくと痛みが指先にひびくティネル様徴候が特徴的です。まず画像検査(レントゲン・MRI)を行い、変形や圧迫病変を検索します。最終的には尺骨神経の伝達の速さを測定する神経伝導速度検査などを行い、確定診断とします。
伝導検査での異常が軽度であれば、安静や薬の投与でよくなることもあります。それでも改善しない場合は手術治療になります。手術は一般的に尺骨神経を圧迫している靭帯やできものを切除し、尺骨神経を開放してあげることで、改善が得られることがほとんどです。神経の緊張が強い場合は骨を削る処置を加えたり、場合によっては神経を肘の前方に移動させて神経の緊張を和らげたりする処置が必要となります。
小児期に骨折し外反肘変形を残した患者様では、一旦骨を切ったうえで変形を矯正しプレートなどで固定することもあります。
尺骨神経の障害では、手術後も回復に時間がかかることがあり、早期診断早期手術が今後の回復を左右することになります。早めの受診をお勧めします。
正中神経(せいちゅうしんけい)が手首で圧迫される病気です。正中神経は手の感覚、親指の膨らみの筋肉(母指球)を支配する神経です。正中神経は指を動かす9本の腱と一緒に、手首の部分で手根管という狭い管を通過します。手根管の屋根にあたる横手根靭帯が厚くなったり、腱の炎症が起こることで正中神経が圧迫されるのが病気の原因です。40歳代以降に多く、男性と女性の比は1対2~1対5と言われ、女性に多い病気です。日常生活や仕事で手をよく使う人がなりやすい傾向があります。関節リウマチ、長期間の血液透析、手首の骨折、妊娠が原因になることがあります。手のひら、親指から薬指にしびれや痛みが出現します。手を使った後に症状が強くなったり、しびれや痛みで夜に目が覚めることがあります。進行すると親指の付け根の筋肉(母指球)が痩せていきます。机の上のコインがつまみにくい、ボタンがけがしにくい、親指と人差し指の間が大きく開けないので湯呑みやジョッキを持ちにくいなどの症状が現れます。初期にはビタミン剤や神経障害性疼痛治療薬などによる薬物療法、手の過度の使用を避けるなど手首の安静をとります。痛みが強い場合には、手根管内にステロイドの注射を行う事があります。保存療法を行っても症状がよくならない、親指の筋肉が痩せてきている、神経伝導速度検査で数値が低下している場合には手術加療も選択肢に入ってきます。
手術に関しては、手のひらを3cmほど切開して肥厚した横手根靭帯を切って神経の圧迫をとる手術(手根管開放術)を行います。
腱鞘炎(けんしょうえん)は、手の使いすぎによって指や手首の関節などに痛みが生じる疾患です。手首の母指(親指)側にある腱鞘(けんしょう)と、その部分を通過する腱の間で摩擦が起こり、手首の母指側が痛んだり、腫れたりします。安静にして手を使わなければ腫れは引きますが、使い続けると腫れや痛みが強くなります。スポーツや仕事で指を多く使う方によくみられます。
腱鞘炎によって腱鞘が狭くなったり、腱が腫れたりすると、曲げた指を伸ばそうとした時にカクンとばねのように跳ねることがあります。この症状を「ばね指」と呼びます。母指、中指、環指(薬指)によくみられます。腱鞘炎(ばね指)の治療は、局所の安静、投薬、腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法が行われます。
母指を広げると手首の母指側の部分に腱が張って皮下に2本の線が浮かび上がります。ドケルバン病は、その母指側の線である短母指伸筋腱と長母指外転筋腱が手首の背側にある手背第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です。
手関節の母指側にある腱鞘とそこを通る腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く生じます。手の使いすぎやスポーツや指をよく使う仕事の人にも多いのが特徴です。
母指の使いすぎによる負荷のため、腱鞘が肥厚したり、腱の表面が傷んだりして、さらにそれが刺激し、悪循環が生じると考えられています。特に手背第一コンパートメント内には、上記の2種類の腱を分けて通過させる隔壁が存在し、これがあるため狭窄が生じやすいです。局所の安静、投薬、腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法を行います。改善しない時や再発を繰り返す場合は、腱鞘を開く手術(腱鞘切開)を行います。その際、隔壁の切除と橈骨神経浅枝の愛護的操作が求められます。
物をつまむ時やビンのフタを開ける時など母指に力を必要とする動作で手首の母指の付け根付近に痛みがでます。進行するとこの付近が膨らんできて母指が開きにくくなります。また母指の指先の関節が曲がり、手前の関節が反った「白鳥の首」変形を呈してきます。
母指の手前の甲の骨(第一中手骨)と手首の小さい骨(大菱形骨)の間の関節(第1手根中手骨関節:CM関節)は母指が他の指と向き合ってつまみ動作ができるように大きな動きのある関節です。その分使いすぎや老化に伴って、関節軟骨の摩耗が起きやすく、進行すると関節が腫れ、亜脱臼してきて母指が変形してきます。
母指の付け根のCM関節のところに腫れがあり、押すと痛みがあります。母指を捻るようにすると強い痛みがでます。手首の母指側の腱鞘炎(ドケルバン病)やリウマチによる関節炎と区別しなければなりません。レントゲン検査でCM関節のすきまが狭く、骨棘があったりときには亜脱臼が認められます。
消炎鎮痛剤入りの貼り薬をはり、CM関節保護用の装具を装着し動きを制限します。
それでも不十分であれば、消炎鎮痛剤の内服、関節内注射を行います。痛みが強く、亜脱臼を伴う高度な関節の変形や母指の白鳥の首変形が見られるときには、関節固定術や大菱形骨の一部を切除して靭帯を再建する切除関節形成術などの手術が必要になります。
指の第一関節(DIP関節)が変形し曲がってしまう原因不明の疾患です。
第一関節の背側の中央の伸筋腱付着部を挟んで二つのコブ(結節)ができるのが特徴です。この疾患の報告者へバーデンの名にちなんでへバーデン結節と呼ばれています。色々な程度の変形があります。全ての人が強い変形になるとは限りません。示指から小指にかけて第一関節が赤く腫れたり、曲がったりします。痛みを伴うこともあります。母指(親指)にも見られることもあります。第一関節の動きも悪くなります。また、痛みのために強く握ることが困難になります。第一関節の近くに水ぶくれのような透き通ったでっぱりができることがあります。これをミューカスシスト(粘液嚢腫)と呼びます。
原因は不明ですが、女性ホルモンの低下と相関しているのではないかと近年は言われておりメノポハンドと言われております。一般には、40歳代以降の女性に多く発生します。手をよく使う人になりやすい傾向があります。遺伝性は証明されてはいませんが、母や祖母がへバーデン結節になっている人は、体質が似ていることを考慮して、指先に負担をかけないように注意する必要があります。第一関節の所見はレントゲン所見や手術所見から見ても変形性関節症です。第二関節(PIP関節)に生じる類似疾患にブシャール結節があります。関節リウマチとは異なります。第一関節の変形・突出・疼痛があり、レントゲン検査で関節のすきまが狭くなったり、骨棘があれば、へバーデン結節と診断できます。
保存療法としては、局所の安静(固定を含む)や投薬、局所のテーピングなどがあります。急性期では少量の関節内ステロイド注射なども有効です。保存的療法で痛みが改善しないときや変形がひどくなり日常生活に支障をきたす場合は、手術を考慮します。手術法にはコブ(結節)を切除するものや関節を固定してしまう方法が行われます。
予防としては、第一関節が痛むときは安静を心がけましょう。痛くて使わなくてはならない時は、テーピングがおすすめです。普段でも指先に過度な負担が生じることを避けましょう。
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