2026年7月29日
スマートフォンやパソコンを長時間使用した後に、「首が痛い」「肩こりがひどい」「頭痛がする」と感じたことはありませんか?
近年、このような症状の原因として増えているのが**スマホ首(ストレートネック)**です。
スマホ首は、スマートフォンやパソコンを長時間うつむいた姿勢で使用することで、首の自然なカーブが失われ、首や肩に大きな負担がかかる状態を指します。
放置すると慢性的な肩こりや頭痛だけでなく、腕のしびれなどの症状につながることもあります。
今回は、スマホ首(ストレートネック)の症状や原因、改善方法について整形外科医がわかりやすく解説します。
スマホ首(ストレートネック)とは?
本来、首の骨(頚椎)は緩やかなカーブを描いており、頭の重さを分散する役割があります。
しかし、スマートフォンを見るためにうつむく姿勢が続くと、このカーブが失われ、首がまっすぐになった状態になります。これが「ストレートネック」です。
成人の頭の重さは約4~6kgありますが、前かがみになるほど首にかかる負担は大きくなります。そのため、長時間の不良姿勢が続くことで、筋肉や関節に大きな負担がかかります。
スマホ首の主な症状
ストレートネックになると、次のような症状が現れることがあります。
・首や肩のこり
・首を動かすと痛い
・頭痛
・肩甲骨周囲の痛み
・腕や手のしびれ
・めまい
・疲れやすい
・猫背になる
初期は肩こりだけでも、放置すると症状が慢性化することがあります。
スマホ首の原因
1. スマートフォンの長時間使用
最も多い原因です。
画面を見続けるために首が前へ出る姿勢が続き、首や肩の筋肉が緊張します。
2. デスクワーク
パソコン作業でも、モニターが低い位置にあると首が前へ出やすくなります。
長時間同じ姿勢を続けることで筋肉の疲労が蓄積します。
3. 猫背などの姿勢不良
背中が丸くなると頭が前方へ移動し、首への負担がさらに増加します。
姿勢の悪さはストレートネックを悪化させる大きな要因です。
スマホ首を改善する方法
1. 正しい姿勢を意識する
スマートフォンはできるだけ目の高さに近づけて使用しましょう。
パソコン作業では、
・モニターを目線の高さに合わせる
・椅子に深く座る
・背筋を自然に伸ばす
ことが大切です。
2. こまめに休憩を取る
1時間に1回程度は立ち上がり、首や肩を動かしましょう。
長時間同じ姿勢を避けるだけでも筋肉の緊張を軽減できます。
3. 首や肩のストレッチを行う
首をゆっくり左右に倒したり、肩甲骨を動かしたりするストレッチは、筋肉の柔軟性を保つのに役立ちます。
ただし、強い痛みがある場合は無理に行わないようにしましょう。
4. 適度な運動を取り入れる
ウォーキングや体幹トレーニングなどを習慣にすると、姿勢を支える筋力が向上し、首や肩への負担を軽減できます。
5. 睡眠環境を見直す
高すぎる枕や低すぎる枕は首に負担をかけることがあります。
自分に合った枕を使用し、首が自然な位置になるよう調整しましょう。
放置するとどうなる?
ストレートネックを放置すると、
・慢性的な肩こり
・頭痛
・頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア
・腕や手のしびれ
などにつながる可能性があります。
しびれや筋力低下がある場合は、神経が圧迫されている可能性もあるため、早めの受診が重要です。
整形外科を受診した方がよい症状
次のような症状がある場合は整形外科を受診しましょう。
・首や肩の痛みが数週間以上続く
・頭痛を繰り返す
・腕や手にしびれがある
・首を動かせないほど痛い
・腕に力が入りにくい
・市販薬や湿布でも改善しない
整形外科では、診察に加え、レントゲン検査やMRI検査などを行い、首の状態を詳しく確認します。
よくある質問
姿勢の改善やストレッチ、リハビリテーションによって症状の改善が期待できます。ただし、骨の形そのものを完全に元へ戻すことは難しい場合もあります。
スマートフォンの使用時間を減らすことは有効ですが、それだけでは十分ではありません。正しい姿勢や適度な運動、作業環境の見直しも大切です。
はい。頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアを伴う場合には、神経が圧迫されて腕や手のしびれが現れることがあります。しびれが続く場合は整形外科を受診しましょう。
まとめ
スマホ首(ストレートネック)は、長時間のスマートフォンやパソコンの使用による姿勢の乱れが主な原因です。
首や肩のこりだけでなく、頭痛や腕のしびれなどを引き起こすこともあり、放置すると日常生活に支障をきたす可能性があります。
正しい姿勢やストレッチ、適度な運動を取り入れることが予防・改善につながります。一方で、痛みやしびれが長く続く場合は、頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアなどが原因となっていることもあるため、早めに整形外科を受診しましょう。
監修者情報
整形外科おおつかクリニック
院長 大塚 貴史
日本整形外科学会認定整形外科専門医。ストレートネック、頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアなどの首の疾患をはじめ、肩こり、四十肩・五十肩、腰痛、スポーツ障害、骨粗しょう症まで幅広く診療しています。
患者さま一人ひとりの症状や生活習慣を丁寧にお伺いし、原因に応じた適切な検査・治療と再発予防を見据えたサポートを行っています。首や肩の痛み、慢性的な肩こりでお困りの方は、お気軽に当院までご相談ください。